開成中学-開成高校-東大のエリート街道を歩んできた。仲間には一流企業、官僚、弁護士の道などに進んだ人間も多い。しかし、市川誠一郎(39)は、東大を出た25歳からプロテニス選手を目指した。テニス一筋の人生を送って14年。今年5月、初めてダブルスの世界ランキングを獲得できた。 【写真】「夢追人」Tシャツを着た市川誠一郎 現在の年収は約250万円。高校、大学の同級生には、数倍の年収を稼ぎ、都内のタワマンに住んでいる人も少なくない。 「すてきなマンションに住んで、すてきな奥さんと暮らしてますよ。遊びに行ったこともあります。でも、幸せがどうかといったら、それは分からない。やりたいことをやってる方が、僕にとっては、はるかに幸せなんです。毎日地獄のような練習だったとしても」 もともと、普通の常識とは無縁だった。開成中に入ったのも「単純に勉強で日本一になりたくて、親から止められても勉強してた。官僚になろう