私は非モテの女だ。でも、残念ながら喪女じゃない。 喪女と名乗ることさえできなくなってしまった中途半端すぎる存在だ。 高校3年のときにはじめて同い年の男の子に告白された。メールで。 すごく嬉しくて、私なんかでいいの?って思いながらOKの返事をした。 翌日会った彼の服装は、大人しそうなボタンダウンシャツに濃いデニム・黒ぶちメガネのスタイルから →ブリーチしただけの金髪、赤地に「昇龍」とかなんとか刺繍が入ったスエット上下、変なアクセじゃらじゃらに変わっていた。 今でいう草食系地味男子から中二病的DQNスタイルに大変身していた。 「臆病な自分を変えたかった、喪女さんに告白すれば度胸がつくと思った」と言われた。 そして彼はその後、「俺は最強の喧嘩師になる。君との付き合い方も、ちょっと考えたい」という言葉を残して、 高校を辞めたあげく住んでいた寮も引き払って、ほんとうに行方知れずになってしまった。 嘘