雑誌『ケトル』(2011年創刊)の編集長であり、本屋大賞の発起人の1人であり、下北沢にある書店「B&B」の開業者でもあるクリエイティブディレクターの嶋浩一郎さん。なにを隠そう我らが『マガジンサミット』の名づけ親でもあります。 今、日本では年に一万誌以上の雑誌が発行されています。それに代わって台頭するウエブマガジンと淘汰されゆく雑誌。その両方を愛する『マガジンサミット』はジレンマです。はたして雑誌の面白さはウエブで伝わるのか、雑誌の価値とは何か、伺いました。 雑誌は無駄担当メディア 「ポラロイド社にはかつて“miscellaneous laboratory”、勝手に訳すと『分類不能研究所』という組織があって。商品とはまったく関係ない分野の研究を推奨していました。グーグルも従業員の労働時間の20%を本業とは関係ないことに使ってよしっていう方針でしたよね。つまり彼らは、今、自分達が気付いていない