ネットワークの世界と、その上のレイヤーであるWebの世界では、セッションとコネクションの意味が異なる。ここではWebの世界で使われる意味を、HTTPを使ってユーザーが買い物サイトで買い物する状況を例に説明する。 買い物サイトにアクセスしたユーザーは、自分のIDとパスワードでそのWebサイトにログインした後、欲しい物を選んで買い物カートに入れていく。そしてクレジットカードなど購入の決済手段を選び、買い物を済ませてWebサイトからログアウトする。この一連のユーザーの行動をセッションと呼んでいる。 セッションは、もっと狭い意味でも使われる。狭義のセッションとは、一連のHTTPメッセージを管理することである。こうすることで、あるユーザーが行っているWebアクセスを認識し、画面表示や決済の状態を把握する。 ここで注意したいのは、HTTPというプロトコル自体はセッションという概念を持っていないことだ。