(1)からの続きです。 中国にとって台湾の独立阻止は、絶対に譲ることのできない核心的利益です。ですから、機雷戦力もまた、第一義的にはこの台湾有事において用いられることになります。具体的には、台湾の港湾・海上交通路を封鎖し、その時台湾の支援にやってくる米海軍(日本など他国海軍)のアクセスを阻止することが求められます。 米海軍の中でも、中国にとって空母と同様に脅威なのが、原子力潜水艦(SSN)の存在です。もちろん、対潜戦(ASW)でも中国は米軍に敵わないので、その活動をどうにか制限しなければなりません。とはいえ、米海軍と絶対的な制海権をかけて真っ向勝負する必要などまったくありません(そんなのは無理ですし)。一定の時間、特定の海域の海上優勢を確保できれば、その間に上陸し、政治的な工作を台湾に仕掛けることが可能になります。つまり、機雷による足止め効果が機能すれば、たとえ米原潜に傷ひとつつけられなく