家庭や工場に送られてくる電気は、一定の時間ごとに電流の向きが正反対になる交流電気です。 クーラーや冷蔵庫、工作機械といった物理的な力を必要とする機器や照明器具は交流(大型のものは三相交流)、テレビやコンピューターなどの電子機器の内部では電流の向きが変わらない直流を使っています。 直流電気が良いのか、交流電気が良いのか、は昔大議論になったことがあります。 電池を実用化したエジソンは、直流で家庭や工場に電気を送る方が良いと主張し、交流発電機や電圧を変える変圧器を発明したファラデーは交流で送る方が良いと主張しました。 この議論はファラデーが勝ち、現在は殆どの場所で交流送電が行われています。 交流送電の利点は、変圧器を使って電圧を自由に変えられることです。 変圧器というのは、損失が少ない特殊な鉄を芯にして2つ以上のコイルが巻かれたものです。 例えば、Aコイルの巻き数をN、Bコイルの巻