◇日本での摂取量少なく 消費者に誤解も マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸が、心臓疾患などのリスク要因として注目されている。消費者庁が、その情報開示のガイドラインづくりに乗り出した。ただ、たんぱく質、炭水化物など基本的な栄養成分の表示さえ義務化されていない。その段階でなぜ、トランス脂肪酸だけが優先されるのか。「まずは栄養成分の表示を」という声が専門家らから出ている。【小島正美】 トランス脂肪酸は、マーガリンのほか、菓子パン、クッキー、ドーナツ、ケーキ類などに多く含まれる。サクサクした食感が出るメリットがある。ただ、欧米ではとり過ぎると悪玉コレステロールが増え、動脈硬化など心臓疾患のリスクが高くなるとの報告がある。03年、WHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)の合同専門家会議が示した目安がある。「1日の総エネルギー摂取量に占めるトランス脂肪酸の比率を1%未満に」 * では、日