「赤ん坊にプラセボ反応が起こるはずがない」と言う意見について。※以下、そういう意見を鉤括弧付きで「それ」と表す 「プラセボ効果」を、 与えられる者が「効くという言語的な信念を形成して」生理的な反応を促す という意味であるとすれば「それ」は正しい。何故ならば、新生児や乳児は言語を解さないから。養育者がいかに言語的に働きかけても、それが認知的変化を促しはしない。 「プラセボ効果」を、 何らかの物体を与えられるという刺激に対する条件反応まで含めた、より一般的な心理学的反応 をも指すとするならば、「それ」は必ずしも正しくない。何故ならば、与えられる側が「効く」と言語的に認知するのを必要条件としない現象であるから。 「プラセボ効果」を、 「与える者」の認知―行動 つまり、「効く」という信念が、与えられる側への「対し方」に変化を促す ことまで含めるとするならば、「それ」は必ずしも正しくはない。何故なら