5月の全国の企業倒産件数(負債額1千万円以上)が300件強にとどまり、単月の件数としては1964年以来56年ぶりの記録的な低水準になる見込みとなったことが1日分かった。新型コロナウイルスを受けた外出自粛で宿泊業や飲食業を中心に経営が行き詰まった企業は多いが、裁判所や弁護士の業務縮小で破産などの法的手続きが滞っているのが理由。 4月は743件だった。信用調査会社の関係者は「『倒産予備軍』の企業は多く、6月以降は倒産が急増する恐れがある」と話す。2020年全体では倒産件数が7年ぶりに1万件を超えるとの見方もある。