大阪三大夏祭りの一つ「愛染祭(あいぜんまつり)」が今年から大幅に縮小される問題で、同祭の会場となる愛染堂勝鬘院(しょうまんいん)(大阪市天王寺区)の山岡武明(ぶみょう)住職が8日、市役所で会見を開いた。山岡住職は「露店は一切出ないが、本来の伝統行事としての祭りを多くの人に知ってほしい」と訴えた。 593年に聖徳太子が始めたとされる愛染祭は日本最古の夏祭りともいわれ、毎年6月30日から3日間行われる。近年は、路上に散乱するごみや暴走族の騒音被害などが深刻化しており、今年は露店の出店を見送った。名物行事の「宝恵(ほえ)かご行列」も境内のみで、かごに乗り込む愛染娘の公募も行わないが、法要などは例年通り実施する。 山岡住職は会見で、昨年の祭り終了後は近隣住民からの苦情電話が1カ月以上続いたことを明かし、「仮に数人であったとしても他人に迷惑をかけている祭りのままで進むのはおかしい。街全体で楽しめる祭