Close Up 激動する世界経済の流れに、日本も無縁ではいられない。政治・経済、企業・産業、社会の注目テーマをクローズアップし、独自の視点、切り口で「詳説」する。 バックナンバー一覧 小売り業界での値下げ競争に迫車がかかっている。急激に縮少する市場を前に、大手小売り業は、稼ぎ頭で“頼みの綱”のPB(プライベートブランド)商品にさえ廉価版を投入するほど売り上げ確保に躍起だ。台頭する地域密着型のディスカウンターの後塵を拝し、展望のない戦いに入っている。 「子ども服の西松屋では、どうしてイオンの半値で売っているのか。悔しくてもなんでもいいから、ともかくまねて作ってみろ」(岡田元也・イオン社長) 岡田社長が檄を飛ばして誕生したのが、小売り価格380円の子ども用Tシャツだ。 国内最大の総合スーパー、イオンは「イオンの反省」と広告で銘打ち、なりふり構わぬ値下げ策に打って出た。 策の一つが、廉価版PB