鍵は子孫が代々管理してきた 少子化や核家族化の影響で増える「墓じまい」。歴史上の人物で子孫が代々、守ってきた江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜家の墓も例外ではなかった。慶喜の玄孫が「絶家」と「墓じまい」について語った。 台東区にある都立谷中霊園内に約300坪の敷地を有する江戸幕府最後の将軍(15代)徳川慶喜の墓所。 高い柵や塀に囲われ、金に輝く葵の紋があしらわれた鍵付きの門が正面にそびえ立つ。都指定史跡の文化財だが、墓所は一般公開されておらず、鍵は子孫が代々、管理してきた。 慶喜の玄孫で現在、墓や史料などの管理をしている山岸美喜さん(56歳)に裏門の鍵を開けてもらい、中へ入った。 山岸さんの祖父は慶喜の孫で3代目当主・慶光で、4代目当主・慶朝は母親の弟、叔父という間柄だ。 敷地内に入ると、中央には徳川慶喜の墓、向かって右隣には正妻の美賀子、慶喜の墓の後ろには側室の新村信子(右)、中根幸子(左)の