上久保誠人(大学講師) 【第21回】 2009年04月14日 検察vs政治の歴史的対立を考えれば、 小沢代表秘書逮捕は国策捜査ではなかった 東京地検特捜部は小沢一郎民主党代表の公設第一秘書・大久保隆規容疑者を政治資金規正法違反(虚偽記載など)容疑で起訴した。しかし、小沢代表は「不公正な権力の行使」「(秘書の起訴を)納得できずこのまま認めれば日本の民主主義のあり方にかかわる」と、検察を批判した。 民主党内には小沢代表の辞任を求める意見が強いものの、鳩山由紀夫幹事長が「国策捜査」との認識を示すなど、検察の捜査そのものに対しては疑問を呈している。一方、自民党は「国策捜査などあり得ない」と、民主党を強く批判した。今回は、果たして検察による「国策捜査」はあるのかを、「検察vs政党政治」の約100年間に渡る戦いという歴史的観点から考えてみたい。 平沼騏一郎による政党政治潰し 「検察VS政党政治