東北大学 電気通信研究所 教授の鈴木陽一の研究グループとNECは共同で,VoIPなどインターネットを使った音声通信の盗聴に対する耐性を高めた秘話通信システムを開発し,2007年3月23日に「電子情報通信学会 2007年総合大会」にて発表した。デジタル音声データを複数個に分割することで暗号化する秘密分散法を使うと共に,マルチパス・ルーティングによって分割したデータを複数の通信経路で送信する(図1)。秘密分散法では分割したデータは「一つひとつは意味のない情報」(NEC)であるため個別に聞いてもどのような音なのかが不明であり,分割したすべてのデータを集めて復号化しなければ音声信号の内容が分からないという。現在使われる暗号化通信技術に比べ,今回の秘話通信技術の方が秘匿性の高い音声通信を実現できるとする。 例えば,3経路に分割して送信する各データや複数のデータを集めて復号化した音声は次のように聞こえ
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