文楽協会の事務局がある国立文楽劇場。橋下市長との軋轢は深まるばかりだ=30日午前、大阪市中央区(山田哲司撮影)(写真:産経新聞) 大阪市の橋下徹市長と文楽界の溝が日に日に深まっている。今年度の予算編成をめぐって橋下市長が29日、「文楽側が面談を拒否している」として補助金の全面カットを示唆、同日には文楽協会(大阪市中央区)の事務局長が突然辞任を表明するなど混乱する一方で、文楽を担う若手技芸員からは「そんな話は全然知らない。むしろ市長と話し合いたいのに」と戸惑いの声が上がる。食い違いの理由を探ると、文楽協会など窓口役の対応のまずさが浮かび上がる。(亀岡典子) 【フォト】 ドナルド・キーン氏、文楽は「人間より美しい」 ◆面談行われず 「僕ら、いったいどうなるんでしょうか」。29日夜、30代の若手技芸員が不安げな表情を見せた。 その日、橋下市長は、文楽側が市長との面談を拒否したことを明らか