平面上に、碁盤の目のように縦横に等間隔に、どこまでも点が並んでいたとします。 (こういう点を「格子点」と言います) その中のある1点からスタートして、他の点には全く触らないようにして直線を引くことができるでしょうか。 もし点にほんの少しでも大きさがあったり、線に幅があったりすれば、 直線をどのように引いても必ずどこかで点と接触します。 しかし、あくまでも理屈の上で、点の大きさも、線の幅も0だとしたならば、 どの点にも全く触らない直線が引けるのです。 なぜか。 点と直線がぶつかったとき、そのぶつかった点の位置を、 横いくつ、縦いくつ、という数え方で記録したとしましょう。 例えば横に10個、縦に3個進んだときにぶつかった点の位置は(10, 3)です。 このとき、ぶつかった点の位置の縦横比は、3/10 という分数=有理数となります。 どんな点であっても、ぶつかった点の位置は必ず有理数(の整数倍)