常識を覆すデジタルアートを次々と発表し、驚きを与え続けるウルトラテクノロジスト集団のチームラボ。その集団を率いるのが、代表の猪子寿之氏だ。新作を発表した「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」では、どんな世界観を実現したかったのか。猪子氏が作品づくりに込める哲学を聞いた。(写真/鈴木愛子) 境界を曖昧にする体験は 自然で、気持ちがいい 猪子寿之(いのこ・としゆき) チームラボ 代表 1977年生まれ。2001年、東京大学計数工学科卒業時にチームラボ設立。チームラボは、さまざまな分野のスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。アート、サイエンス、テクノロジー、クリエイティビティの境界を越えて、集団的創造をコンセプトに活動している。 http://www.team-lab.net/jp/ 編集部(以下色文字):猪子さんは常々、アートで「美の基準」を変えたいというお