\begin{align} E[\overline{X}] &= \mu \\[0.7em] V[\overline{X}] &= \frac{N-n}{N-1} \frac{\sigma^2}{n} \end{align} 超幾何分布の平均と分散を簡単に導出するために利用できる定理です。無限母集団の場合の標本平均の分散は$\sigma^2/n$になりますが,有限母集団の場合は前に$(N-n)/(N-1)$が付いていますね。この項を有限修正と呼びます。また,有限母集団の定義では観測値が大文字の$X$を使って表されていることからも分かる通り,観測値$X_1, \ldots, X_n$は確率変数であることに注意してください。無限母集団の場合は観測値を$x$のように小文字を用いて表していましたが,有限母集団の場合は抽出操作自体が確率的な操作とみなされますので,観測値が確率変数になります。