産経新聞がここ数日、「公設派遣村」の利用者に対する見るに耐えないバッシングを続けている。2万円を支給したら多くの利用者が外泊したり、所在不明になったりしたというのだ。「何に使うか就活費」という見出しは、「ろくなことに使いはしまい」という産経記者の醜い性根が表れたイヤミである。イヤミではなくて、産経新聞が本気で2万円の使途をジャーナリスティックに追究するつもりだというなら、その情熱を他のことに使えよ、と言いたい。しかし、ホームレスやそれに準ずる状況にある人を支援するための措置なのに、所在不明になってしまう人が多いのは良いことではない。2万円程度の資本では、しばらくはドヤやネットカフェを利用できても、またホームレス状態に舞い戻ってしまう可能性が高い。こうした事態について、利用者側の態度を責める人がいるのは想像に難くないが、僕としては、派遣村の運営にいくつかの問題点があったように思う。まず第一に