「いやー、好青年でした。人気がある選手というのは知っていたけど、たしかに彼には人を惹きつける何かがあるね」 そう話すのは埼玉西武ライオンズ・球団本部編成グループディレクターの潮崎哲也だ。11月4日、近江高校で行われたドラフトの指名挨拶で、“甲子園の主役”と初めて対面した。 「少し会話しただけで、人間力が伝わってきた。目つきも勝負師らしくて、ちょっと頑固そうなところもいいよね」 目尻を下げてそう振り返る。席上、「プロ野球選手になるにあたって不安はない?」と尋ねると、「寮生活をしたことがないから少し不安です」といかにも18歳らしい答えが返ってきた。 「高卒で3人同期がいるし、寮の目の前がグラウンドだから朝イチで通学している今より練習環境も整っている。『絶対大丈夫だよ』と伝えました。彼は先輩からも愛されそうだしね」