千葉市の熊谷俊人市長は24日の定例記者会見で、東日本巨大地震で市役所本庁舎の壁にひび割れが生じるなど被害が出たことを受け、市役所の早期建て替えを検討する考えを示した。 市長は、財政再建を優先する立場から建て替えに慎重な姿勢を示してきたが、地震を機に方針転換を迫られた形だ。 市幹部は同日、市議選後の6月議会で、市長が建て替え方針を表明するとの見通しを示した。新庁舎建設地は、市役所裏手の駐車場を活用する案が浮上している。建て替え手法としては、公共施設の建設に民間企業の資金や技術ノウハウを活用する「PFI方式」を採用する案が有力だ。 現在の市役所は1970年の建設で、老朽化が進んでいる。市長は、震災直後に庁舎外の部署と電話連絡が取りにくい状態になったことや、庁外の建物に間借りしている部署の賃料が相当額に上ることなどを挙げ、市役所機能を集約したいとの考えを示した。