音声合成技術の進化が目覚ましい。人間に近い“自然な発話”が可能になったことで、用途が急速に広がった。歌声合成技術や声質変換技術といった派生技術も実用化に向けた動きが進んでいる。 今の音声合成技術では、声優などによる良質な収録音声が欠かせない。声をなりわいとする声優からすると、音声合成技術の普及は声優から「仕事を奪う」リスク要因ともいえる。にもかかわらず、音声合成技術の活用に積極的なのが大手声優事務所の81プロデュースだ。その狙いについて、同社代表取締役社長の南沢道義氏に聞いた。(聞き手は高野 敦、東 将大=日経 xTECH) なぜ音声合成技術の活用に積極的なのですか。 数多くの人気声優や実力派・ベテラン声優が所属する81プロデュース、およびアニメ関連の音響制作や外国映画の日本語版制作を手掛けるハーフ・エイチ・ピー・スタジオの代表を務め、多方面から声優、俳優を支援する。さらに、一般社団法人デ