国土交通省は24日、小型無人飛行機(ドローン)を使って商品を宅配する実験を徳島県那賀町で行った。国がこのような実験をするのは初めて。交通の不便な過疎地での「買い物難民」対策などに役立てるのが狙いで、実用化に向けての課題を洗い出す。 実験は、ドローンを使った宅配サービスを構想する企業「MIKAWAYA21」(東京)などと実施した。直径約1・1メートル、重量5・3キロのドローンに収納容器を取り付け、食パンや牛乳、ゆでたまごなど約1キロの商品を運んだ。 機体は手動操縦で高度50メートルまで上昇させた後、自動操縦に切り替え、GPS機能を使い田畑の上を4分近くかけて約500メートル飛ばした。 那賀町は徳島県の「ドローン特区」に指定されていることもあり、実験会場に選ばれた。国交省は今後、住民約150世帯に対し、ドローンの宅配のニーズなどを調査する予定。(八角健太)