来年度の予算編成の中で、八ッ場ダムの建設をめぐる茶番がまた行われた。 民主党の前原政調会長がやるべきは、八ッ場ダムの建設の基本となる基本高水をきちんと確認することだったはずだ。 国土交通省の河川局は、ダム建設の基本となる基本高水をかなり長期間、捏造してきた。馬淵大臣の努力によって、その一部が明らかになった。しかし、馬淵大臣が交代した直後から、その捏造を隠蔽する作業に入った。 その隠蔽工作が悪質だったのは、国土交通省だけでなく学術会議という隠れ蓑をつかうことにより、本来ならば権威ある組織であるはずの学術会議にキズをつけかねないことにある。 学術会議の基本高水評価検討等分科会は、過去の洪水の計算流量を計算し、それを実績流量と比べている。 パラメータを固定した場合、もし「森林が生長するにつれて山の保水力が増す」のであれば、年を経るにつれて、計算値に対して実績流量は減っていくはずだ。