北陸新幹線の建設が予定されている中池見湿地内の谷間。周囲はホタルの生息地になっている=福井県敦賀市で2012年11月7日、比嘉洋撮影 ラムサール条約に登録された中池見(なかいけみ)湿地(福井県敦賀市)を通過する北陸新幹線の建設ルート上に、国内最大級のヘイケボタルの生息地があることが9日、環境省の調査で分かった。建設や列車運行による生態系の破壊が懸念される。政府の工事認可の前提となった環境影響評価(環境アセスメント)が行われた後、民家などを避けるために現ルートに変更されたことが原因だ。専門家は「アセス制度の抜け穴を突かれた形だ」と指摘している。【比嘉洋、藤野基文】 ◇アセス後、ルート変更 調査によると、ルート周辺のヘイケボタルは10〜11年に年平均で1590匹確認され、全国36調査地点で最も多かった。ホタル研究家の大場信義氏は「西日本ではかなり数を減らしているので極めて貴重な場所だ」と分