先月末、内閣府の園田康博政務官が、「東京都内での記者会見の席上、東京電力福島第一原発にたまっている低濃度の放射能汚染水を浄化処理した水を飲んだ。低濃度だと証明するために飲んだらどうかとのフリーライターの求めに応じた」(「園田政務官、原発の浄化水飲む 「飲んだら」と言われ」朝日、2011/10/31)というニュースがあった。 実は約百年前にも、同じような光景があったらしい。もっとも、百年前にコップの水を突きつけられた某大臣は、どうやらその水を飲めなかったようである(浄化してない「毒水」だったので)。 「かつて鉱毒猖獗(しょうけつ)を極めたとき、正造は頑迷固陋(がんめいころう)、無毒を主張する某大臣に、『しからば毒水をのんでくれい』と、コップに持参した。大臣は顔色を変えた。見ただけですでに毒効があらわれたのである。また、鉱毒の砂を伊藤さんや大隈さんのきれいな庭で使ってもらおうと思ったが、聞き入