権威の概念 (叢書・ウニベルシタス) 著者:アレクサンドル・コジェーヴ 出版社:法政大学出版局 ジャンル:社会・時事・政治・行政 権威の概念 [著]アレクサンドル・コジェーヴ ヘーゲルの『精神現象学』で挫折し、コジェーヴの『ヘーゲル読解入門』でさらに挫折した世代に朗報。本書では、肩の力を抜いて両方の哲学のエッセンスに触れることができる。 もちろん、権威のありようを現象学的に分析して、なぜ権威が存在するのか、権威の形而上(けいじじょう)学的基礎は何かと問い、さらに政治の領域へと演繹(えんえき)してゆく手法は厳密な学問のそれである。でも大丈夫。一般人には一般人の読み方がある。現に、身辺の世相を思い出しながら本書を読むと、しばしば抱腹絶倒するのだが、思えば『精神現象学』もそうではなかっただろうか。 さて、Aが権威をもってBに働きかけるとき、Bは対抗することが出来るのに対抗しない。これが権威の基本
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