ジョージアの首都トビリシの通りを反政権デモの参加者が埋め尽くしている。彼らは西側諸国に2度目の機会を与えてくれている。われわれはまだそれにほとんど応えられていないが、この機会を生かして、西側が犯した戦略地政学的に重大な過ちを正さなくてはならない。 かつてのロシア帝国の版図を再征服しようというウラジーミル・プーチンの容赦のない行動は、2008年のジョージア(グルジア)侵攻で始まった。民主主義を熱望するジョージア国民の声にわれわれが今度こそしっかり向かい合えば、プーチンの野望をここで葬り去ることができるだろう。 ジョージア一の富豪で事実上の支配者であるビジナ・イヴァニシヴィリは3月、いわゆる「外国の代理人」法案の可決を議会に促した。すぐに抗議デモが起こり、やがて現在のように大勢の群衆が参加する大規模なものに発展した。 この法案は、プーチンが2012年、NGO(非政府組織)や政権に批判的なメディ