商品の現物価格と先物価格の関係を説明する際に、コンビニエンス・イールド(利便性の利得)という概念が使われる。Hatena Keywordの説明を引用すると、コンビニエンス・イールドとは「現物を保有することによって得られるメリット」のことである。「具体的には、一時的な品不足などで利益を得る可能性や生産を継続することによるメリットなどが考えられる」。そして「現物を保有する代わりに先物を買うことで、保管コストや金利コストを負担せずにすむが、現物を保有することで得られるメリットは失う」ことになる。 預金と現金を比較した場合にも、ある種のコンビニエンス・イールド(利便性の利得)が預金にはあるといえる。現金は、少額の決済にはきわめて便利な手段である。しかし、多額の価値保蔵手段としてみたときには、利便性に劣る面がある。現金には盗難のリスクが伴い、多額になるとかさばり、保管に大きなスペースを必要とする。安
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