娘の小学校には「副校長先生」がいる。最初は「“教頭”じゃなくて“副校長”なんて、東京はハイカラな言い方をするんだな」と思った。 「教頭」と聞くと、まず思い浮かべるのは、夏目漱石の小説『坊っちゃん』の「赤シャツ」という人も多いだろう。それだけに、なんだか「教頭」より「副校長」のほうがカッコ良さそうな気もする。 だが、実はいま「副校長」は、東京に限らず、全国にいる。とはいえ、「教頭」がみんな「副校長」にかわったわけでもない。 どういう違いなのだろうか。文部科学省に聞いた。 「『副校長』は、職階的にいうと『校長』と『教頭』の間にあたります。校長は『校務を司る』役目で、副校長は『校長を助け、命を受けて校務を司る』役目。教頭は『校長・副校長を助け、校務を整理する』となっています。副校長と教頭との大きな違いは、副校長が校長の命を受けて“副校長自身の権限で決済などできる”のに対し、教頭はあくまで“整理す