12月27日、積み立て不足に見舞われている米国の公的年金基金にとって、来年は金利上昇が助け舟になるだろう。しかし米経済が失速するようなら、安心は長続きしないかもしれない。写真は米ドル紙幣。都内で2011年撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao) [シカゴ 27日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 積み立て不足に見舞われている米国の公的年金基金にとって、来年は金利上昇が助け舟になるだろう。しかし米経済が失速するようなら、安心は長続きしないかもしれない。特にイリノイ州やテキサス州ダラス市の事態は、先行きを暗示している。 公的年金の資産評価額は、保険数理士の計算による支払い必要額を1兆ドル弱下回っている。別の見方をすれば、加入者に対する負債総額3兆7000億ドルに対して保有資産がおよそ25%足りない。2008年以降続いた低金利が債券投資のリターンを押し下げ、既に難しくなっ