英ロンドンの国会議事堂前でEUの旗を掲げて離脱に反対を表明する活動家(2018年1月2日撮影)。(c)ADRIAN DENNIS / AFP〔AFPBB News〕 英国の欧州連合(EU)加盟について再度国民投票を行ってはどうかというアイデアに対して最もよく耳にする反論は、最も理にかなっていない反論でもある。 曰く、この問題を蒸し返すことは「不和」をもたらす。古傷は決してふさがらない。EUとのディール(合意)があろうとなかろうと、英仏海峡にバリケードを造る時期が早ければ早いほど、国家の一体感もそれだけ早く修復できる――。 この主張は、2016年の国民投票でEU残留に1票を投じた48%の英国人が今ではイングランドのナショナリストの主張を受け入れているという、実に奇怪な前提を頼りにしている。 英国の盛衰が欧州に縛りつけられて切り離せなくなっていると考えた人々が、これまでよりも貧しく、安全保障上