【7月17日 AFP】病気根絶の未来を開くと称賛され、ノーベル賞候補と目されている遺伝子編集技術について、16日に発表された研究論文は、この革新的な技術が、これまで考えられていたより精度が低く、予想以上に多くの細胞損傷を引き起こす恐れがあるとしている。 研究チームは、マウスとヒト細胞を用いた研究室実験で、「CRISPR-Cas9(クリスパー・キャスナイン)」と呼ばれる遺伝子改変技術に「広範囲の」遺伝子変異を「高い頻度で」引き起こす恐れがあることが分かったと報告している。 英遺伝子研究機関ウェルカム・サンガー研究所(Wellcome Sanger Institute)のアラン・ブラッドリー(Allan Bradley)氏は「CRISPR-Cas9の編集に起因する予想外の事象の系統的な評価を行ったのは、今回の研究が初めてだ」と話す。チームは同研究所で今回の研究を実施した。 英科学誌「ネイチャー