NECのグリーンプラットフォーム研究所(以前は、システムIPコア研究所)が開発を進めている、金融機関向けのFPGA設計環境が強化された。同研究所は1年ほど前に、この環境の核となる部分を発表している(Tech-On!関連記事)。金融処理のC言語アルゴリズムから、FPGAのプログラミング・データを生成する部分である。 開発中の設計環境は、時々刻々変わる状況に応じて金融処理アルゴリズムを最適化し、それを短時間にFPGAに実装することで、高速に処理することを狙う(図1)。従来、金融処理アルゴリズムはソフトウェアとして実装されることが一般的だった。しかし、最近では、ハードウェア化して、具体的にはFPGAに実装して、高速化を安価に行うことに注目が集まっている。この際の壁がFPGAの設計である。ソフトウェアとして実装されていれば、金融機関内の人員だけでも最適化はそれほど難しくはないだろう。 一方、FPG