英国人の月収の大半は生活費に奪われ、他に使えるお金がほとんど残らない。英住宅金融ネーションワイド・ビルディング・ソサエティーの調査で分かった。2016年6月の国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まり、その後のポンド下落でインフレが加速、国民生活が一段と厳しくなった状態が浮き彫りになった。 ネーションワイドによると、住宅費や光熱費などを支払うと、日々使えるお金が6.6ポンド(約960円)未満の英国人は調査対象の41%を占めた。住宅ローンや生鮮食料品、燃料など出費が避けられない支出は過去1年で6%増加。英国での平均給料の約8割を占めるという。 イングランド銀行(英中央銀行)は今月2日、インフレ抑制で利上げし、政策金利を09年以来の水準に引き上げている。