若い社員を酷使し、使い捨てる企業を指す「ブラック企業」になぞらえ、「ブラックバイト」と呼ばれる。学生のバイトが増える夏休みを前に、専門家が注意を呼びかけている。 東京都内の大学3年生の女性(21)は、1年生の時から飲食店でアルバイトをしている。当初の条件は「週2回、3時間」だった。だが、半年ほどたった頃から週3回勤務を要求されることが増えた。「勉強の時間がなくなる」と断ると、店長に「ほかにいないんだ!」とどなられた。 急に電話で呼び出されたことや、休憩なしで8時間以上働いたこともある。サークルの行事と重なって勤務の変更を頼んでも「無理」と一蹴されたり、風邪をひいて「休ませてください」と伝えても「よく寝た後で出勤できないか」と催促されたりした。 「商品を買い取らされた」「辞めさせてくれない」 中京大教授の大内裕和さん(教育学)が昨冬、中京大の学生約260人にアンケートを実施したところ、「販売