1992年にデビューし、美しい栗毛の馬体から人気を博した牝馬・ユキノビジン。今年9月にゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』の育成キャラとして登場し注目を集めると、ユキノビジンの担当厩務員だった父・清原利雄さんが厩舎を訪れた追っかけの美枝さんと出会い、結婚し生まれた娘に「優希乃」と名付けたというエピソードもSNS上で話題になった。ユキノビジンが結んだ関係によって生まれた優希乃さん本人に「引退後のユキノビジンとのやりとり」と「深すぎる競馬愛」についての話を聞いた(全2回のうち第2回/前編は#1へ)。 母・美枝さんは村田牧場では『内地の母』と呼ばれている 利雄さんが牧場を訪れるのは、じつに約20年ぶりのことだった。最後に会いに来たのはユキノビジンが現役を引退した直後。すでにユキノビジンはこの5年ほど前に繁殖牝馬もリタイアし、ここで余生を送っていた。 「父は本当に仕事人間で、休みなんて実質ないよう