主役の強さを際立たせるド派手な斬られっぷりで「日本一の斬られ役」という異名をもつ俳優、福本清三(1943~2021)。喜劇王・チャップリンの演技から刺激を受け、斬られる技に磨きをかけ、次第に評価を高めていく。映画『ラストサムライ』ではトム・クルーズと共演し、2013年には『太秦ライムライト』で主役を演じた。そんな彼を支えた信念とは? 15歳で日給250円の大部屋俳優に 60年以上にわたって時代劇の「斬られ役」として活躍してきた俳優・福本清三。主役の強さを際立たせるド派手な斬られっぷりで「日本一の斬られ役」と呼ばれた。数えきれないほどの時代劇に出演し、「5万回斬られた男」の異名を持つ。 「いかにそのリアル感を出すか、斬られたようにね。主役がスパッと切って、こっちがコテンと(簡単に)死んだら、絵にならないし。バッと斬られたらガーッと(リアクションして)ズテン!(と倒れる)というような、そういう