インターネットで買い物をするのはもう当たり前。今後は,戸籍抄本などの公的な文書やさまざまな契約書などの私文書をやりとりするなど,実社会でしかできなかったことまでインターネットでできるようになりそう。part1のプロローグでは,PKIが必要な理由から見ていこう。 インターネットが爆発的に普及したことで,ビジネスにインターネットを活用するのはもう常識。その流れはさらに,行政や地方自治体にも広がっている。日本政府が進めるe-Japan(イージャパン)構想により,インターネット上で申請書を提出できるようになるなど,さまざまな行政サービスを利用できるようになっている。 しかし,オープンなネットワークであるインターネットで重要な情報をやりとりしようとすると,実社会にはない問題にぶつかる。本人認証である。 たとえば実社会であれば,運転免許証やパスポートといった「本人しか持ち得ないもの」を提示することで,