松井秀喜がヤンキースを離れるという一報がニューヨークタイムズ電子版に掲載されてから、短時間に多くの読者メッセージがその記事のコメント欄に寄せられている。松井に対し、どれも驚くほど好意的で、それどころか、その多くが思い入れたっぷりに感謝と惜別の念を表明するものになっている。凡打の山を築き、「ゴロの王様」と揶揄された一年目のレギュラーシーズンを思い起こすと信じられないハッピーエンドだ。 近年の故障がちで、本来の力からすればまだ本領発揮とまではいっていなかったにもかかわらず、これだけニューヨークのファンの支持を集めたのは、今回のワールドシリーズMVP受賞に象徴される、大事な場面で成績を残したクラッチプレイヤーとのしての実績と、控えめで温厚な人柄が米国人にも好かれたということだろう。コメント欄のなかに、ティノ・マルティネス、ポール・オニール、バーニー・ウィリアムスらがいなくなってから、松井がそれら