昔に比べて忙しくなったよな、と同輩たちの皆が口にする。携帯電話や電子メールにはひっきりなしに用件が飛び込んでくるし、ウェブを見始めるとどこまで行っても全くキリがない。 携帯電話もネットも無かった頃に比べて、私たちがアクセスできる(またはアクセスせねばならない)情報量は爆発的に増えている。押し寄せる情報を捌くのに追われている感じ、つまり日々の体感スピードがアップしているのだ。 こうした事態に、情報処理能力のスピードアップで対処しよう、というのは一見理にかなっているように見える。しかし、これはかなり危険な戦略だ。要約、指針、あるいは結論を手っ取り早く得る……つまり、他人のアタマを拝借して時間を節する、という安易に流れる。 セミナーマニア、ビジネス書中毒、検索一点張り、日がな一日ツイッター……等々。そうして他人の見解ばかり追いかけたり、つぎはぎして吹聴している人で、一流になった(あるいは見込みの