日本を代表するロック・フォトグラファー、ご存知「クボケン」こと久保憲司氏の写真集が今週末ついにリリースとなる。初めて渡英してからの約20年分――80年代をスタートとし、90年代をメインに据えて、久保氏がフィルムに収めた膨大な記録からセレクト/収録。カジュアルながらもかなり厚みのある仕上がりになった。 「このすべての現場に立ち会った男に猛烈に嫉妬する」 というのは、ぼくらのライヴァル、田中宗一郎さんから本書の帯にいただいたメッセージだ。過不足なく、この写真集がどういうものであるかを伝えてくれる。久保憲司は、とにかく“現場に立ち会った”男である。240ページ超にわたって収められたその点数、そして、ポストパンクからマッドチェスター、ブリット・ポップにアシッドハウス、グランジ、テクノ、ヒップホップ……と、UKを中心としながらもじつに広範なジャンルに及ぶアーティスト群像を眺めれば、必ずや当時の記憶と
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