アウトローのロマンの論理的帰結に従えば、最後にはアウトローは死ぬ必要がある。死んでいくその姿に、まばゆいばかりの栄光があれば最高だ。生きつづけることは一種の失敗なのであって、アウトローの人生は、文字どおりのデッド・エンドを迎える。ヒップスターと重なる部分はあるにしても、アウトローはヒップへと至る途中の移行的段階の存在と見たほうがよい。(中略)アウトローは悲劇としてのみ成功するのに対し、ヒップは生きつづけることで成長するのだ。 ジョン・リーランド『ヒップ――アメリカにおけるかっこよさの系譜学』(篠儀直子+松井領明訳) 「殺せるものなら二度殺せ」――CDの帯にはそう書かれている。死生観は昨年リリースした『DIRT』からKOHHのひとつの主題となった。トラップ/ドリル・ミュージックとミクスチャー・ロックをかけあわせた本作収録の「Die Young」でKOHHは、ジミヘンやカート・コベーンという若
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