偶像崇拝が禁じられたイスラム教の世界のアートは、具象的ではなく抽象的なデザインが主流となっている。その中で、重要な地位を占めているのが「書道」である。イスラム教の聖典コーランを記すことばである「アラビア文字」の書道が特に有名だ。 書道といっても、東洋のような毛筆は使わず、竹や葦(あし)を削って作った固い筆で、インクを使って書く。 その「アラビア書道」の大家を、日本が輩出していることを知っているだろうか。本田孝一さん(大東文化大教授)で、ロンドンの「大英博物館」、シンガポールの「アジア文明博物館」、マレーシア・クアラルンプールの「イスラム美術博物館」などにも作品が収蔵されている。 砂漠、宇宙、ピラミッドなどをモチーフにした絵画と書道を組み合わせた作品は、今や世界的にも高い評価を受けるている。 以前、その本田さんから、彼の芸術論を教えてもらう機会があった。ちょうど本田さんが、サウジアラビアの首
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