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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (9)

  • “ネオリベ化する福祉国家”オランダから日本の未来が見えてくる – ページ 4 – 橘玲 公式BLOG

    にネオリベのポピュリストが登場する必然 フォルタインの栄光と悲劇を、日でいま起きている政治ドラマと重ね合わせて読んだひとも多いだろう。そしてこれは、たんなる偶然ではない。 戦争と動乱の20世紀が終わると、世界の先進国は過剰な福祉による財政の肥大化という同じ問題に悩まされるようになった。いったん手にした利益は既得権となり、縮小や廃止はきわめて難しい。 日では90年のバブル崩壊を機に、急速な少子高齢化の到来とも相俟ってこの問題が顕在化したが、欧米諸国では80年代にすでに同じことが起きていた。中央集権型の官僚制国家は、大きくなるパイを分配するのは得意だが、全体のパイが小さくなると機能不全に陥ってしまうのだ。 その間隙を突いて、従来の手法では解決が難しい問題を取り上げ、市民の感情に直接訴えるポピュリズム政党が登場する。オランダでは、社会への同化を拒むムスリム移民がその標的となった。先進的な

    “ネオリベ化する福祉国家”オランダから日本の未来が見えてくる – ページ 4 – 橘玲 公式BLOG
  • 【書評】石川幹人『生きづらさはどこから来るか』 – 橘玲 公式BLOG

    前回のエントリーで行動遺伝学を紹介したが、ちくまプリマー新書の一冊として刊行された『生きづらさはどこから来るか』は、進化心理学や行動遺伝学を中高生でもわかるように説明したとてもいいだ。 著者の石川幹人氏は情報工学の専門家で、超心理学の研究でも知られているが、近年は進化論に基づいた新しい心理学の入門書を積極的に執筆している。そのなかでもこのは、「なぜ生きることはこんなにつらいのか?」という問いに対して、科学的に正確に、かつ誠実にこたえようとしている。 進化と遺伝についての説明をした後、石川氏は、世界が残酷で理不尽である理由を述べる。“残酷”というのは、遺伝の影響は私たちが思っているよりも大きく、神経症や精神疾患を含む性格の半分は遺伝で、能力にいたっては8割ちかくが遺伝によって決まってしまう、ということだ。“理不尽”というのは、高度に文明化した社会では特定の能力を持つひとだけが優遇されると

    【書評】石川幹人『生きづらさはどこから来るか』 – 橘玲 公式BLOG
    nucleotide
    nucleotide 2012/11/16
    この本面白そう
  • 日本の若者はほんとうにリスクをとらないのか? 週刊プレイボーイ連載(18) – 橘玲 公式BLOG

    人はリスクをとらない、といわれます。最近の若者は海外に出ようとせず、アメリカの一流大学では、留学生のほとんどは中国韓国の学生になってしまった、との嘆きもよく聞かれます。 これが、日の将来に対する重要な警告であることは間違いありません。しかし保守的で臆病で日を離れたがらない若者というのは、日人の「国民性」なのでしょうか。 ひとはどんなときでも、自分の利益を最大化すべく合理的な選択をする、と考えてみましょう。すると、ちがった風景が見えてきます。 プロサッカーの世界では、たくさんの若者たちがヨーロッパに渡っています。長谷部や田、長友、香川といったJリーグで活躍した選手だけでなく、アーセナルの宮市亮のように高校を卒業してすぐにヨーロッパリーグで活躍する選手も登場しました。 なぜサッカー選手たちは、大きなリスクをとって海を渡るのか? 彼らは、特別な日人なのでしょうか。 もちろん、そん

    nucleotide
    nucleotide 2011/09/20
    合理的な選択の結果そうなっているとの説.たしかにそうかもしれない.
  • 民主党政権とはなんだったのか(1) – 橘玲 公式BLOG

    菅首相が退陣を決意し、1週間後にはこの国に新しい首相が誕生する。これを機に、「民主党政権とはなんだったのか」を考えてみたい。 といっても、私は政治学の専門家ではないから、ここでは政治学者・飯尾潤の『日の統治構造』を導きの糸としたい。同書は、この国がどのような権力関係よって統治されているのかを、政治家や官僚への膨大な聞き取り調査(フィールドワーク)に基づいて検証した労作で、今後も長く日政治を語る際の基文献になるだろう。 飯尾は、日の統治構造の特徴を「官僚内閣制」「省庁代表制」「政府・与党二元体制」の3つのキーワードにまとめる。これら3つの要素は互いに相補的な関係(ナッシュ均衡)にあり、安定的な(なかなか変わらない)日の「政治」をかたちづくっている。 そもそも議院内閣制とは、 民主的な選挙で選ばれた議員(国民代表)が議会を構成し、その議会に権力を集中する仕組みだ。大統領制では大統領

    民主党政権とはなんだったのか(1) – 橘玲 公式BLOG
  • 自分勝手な日本人と協調的なアメリカ人 | 橘玲 公式サイト

    「日の親はなぜ子どもに甘いのか?」で、日人とアメリカ人の「確信度」の違いについての研究を紹介しましたが、近年の社会学や経済学では、国民性や文化によるエートス(行動や考え方)の差をアンケート調査や実験によって明らかにする試みが盛んに行なわれています。 こうした研究と、従来の日人論に見られる「個人的な体験からの感想」のいちばんの違いは、科学的な反証可能性が保証されていることです。たとえばある実験によって国民性についての仮説が提示されたとしても、別の実験によって第三者がその仮説を反証することができるのです。 こうした研究は、往々にして私たちの直感や常識と異なる結論を導くことがあります。その格好の例として、『残酷な世界~』から、日人とアメリカ人の協調性についての実験を紹介した部分を転載します。 *                   *                   *      

    自分勝手な日本人と協調的なアメリカ人 | 橘玲 公式サイト
    nucleotide
    nucleotide 2011/07/21
    相互監視がないところでは日本人はより自分勝手という客観的データ。面白い。
  • 日本の親はなぜ子どもに甘いのか? – 橘玲 公式BLOG

    「信なくば立たず」で教育の話を久しぶりに書いて、「日の親はなぜ子どもに甘いのか?」という興味深い記事があったことを思い出した。 日アメリカで世界観に対する確信の度合いをアンケート調査したもので、その概要は大垣昌夫(慶応義塾大学教授)「文化の違いと人々のふるまい 行動経済学で解明進む」(日経新聞2011年3月9日「経済教室」)に掲載されている。 それによれば、この調査は、「死後の世界がある」「神様、仏様がいる」「人間は他の生物から進化した」などの11個の世界観に関する信条に「完全に賛成」なら1、「どちらかといえば賛成」なら2、「どちらともいえない」なら3、「どちらかといえば反対」なら4、「完全に反対」なら5を選んでもらい、その後、それぞれの質問で1か5の回答なら1点、それ以外の回答は0点として、世界観に対する確信度の変数を作ったものだ。 得点は11点満点で、満点を取るのはすべての質問に

    日本の親はなぜ子どもに甘いのか? – 橘玲 公式BLOG
  • 東京電力は日本政府を訴えるべき – 橘玲 公式BLOG

    福島第一原発事故にともなう東京電力の損害賠償について、理解しがたい主張が横行しているので、それについて私見を述べておきたい。 議論の前提として、東京電力は福島第一原発の安全管理に責任を負っているのだから、今回の事故が引き起こした風評被害を含むすべての損害に対して賠償義務があることは明らかだ。このような場合、資主義社会では、会社法などの法律や金融市場のルールによって、誰が損失を負担すべきかを明確に定めている。今回のケースでは、賠償の原資は次のような順番で調達することになる。 東京電力は、第一に、保有する株式や不動産など、売却可能な資産をすべて現金化すべきだ。社ビルや社宅など、キャッシュフローを産まない資産はすべて売却して賠償原資にすればいい(社ビルなどはリースバックすればいい)。 役員報酬や社員の年収カットにとどまらず、整理解雇を含めたリストラによって経費を削減する。東京電力は今年度の

    東京電力は日本政府を訴えるべき – 橘玲 公式BLOG
  • 日本人はなぜ自殺するのか? – 橘玲 公式BLOG

    では、毎年3万人を超えるひとたちが自らの意思で死を選んでいる。これは、「市場原理主義」による改革により、日人の安心が奪われてしまったからだと説明される。 だが国際的な自殺率の比較を見ると、日の自殺率(10万人あたりの自殺者数)が24.4なのに対し、市場原理主義の国アメリカの自殺率は11.0、イギリスにいたっては6.4だ。この統計を素直に解釈すれば、日をアングロサクソン型の市場原理主義国家にすれば、年間1~2万人のひとが自殺から救われることになる。市場原理と改革を声高に批判するひとたちは、これをどのように説明するのだろう。 年功序列と終身雇用は真面目に働く労働者にやさしいシステムで、それを「市場原理主義者」が成果主義で破壊したために、追い詰められたサラリーマンが自殺していく、というのが定番のストーリーだ。でもかつて、サラリーマンはほんとうにそんなに幸せだったのだろうか。 『残酷な世

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  • ベーシックインカムはどうですか? – 橘玲 公式BLOG

    ゴンザレスさん 「ベーシック・インカム」(以下BI)制度についてぜひ橘さんのお考えを伺ってみたいと思った次第です。 私にはさまざまな社会問題を解決できるとてもよいしくみのように思えるのですが、一方で、日での実現は難しいかなー…とも感じています。 橘さんはBIには賛成、反対どちらでしょうか? 橘さんの視点から見たBIについての気になる点や提言などを、ブログ等でお聞かせいただければとてもうれしいです。 なかなか難しいテーマかと思いますが、よろしくお願いいたします。 *                   *                   *                   *                   *                   *                   *                   * ベーシックインカム(BI)は(日だけでなく世界

    ベーシックインカムはどうですか? – 橘玲 公式BLOG
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