『週刊ダイヤモンド』 2009年2月28日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 778 「地球温暖化の原因はCO2(二酸化炭素)ではない」 約50年間にわたって地球物理学を研究してきた権威、赤祖父俊一氏が強調する。氏は、アラスカ大学フェアバンクス校(大学院)でオーロラの研究で博士号を取得、同大学物理学研究所所長、同大学国際北極圏研究センター所長を歴任した。 半世紀も海外で研究し、外から見る日本の姿は異常だと氏は指摘する。CO2原因説を額面どおりに受け入れ、CO2削減にかくも熱心に取り組んでいるのは日本だけだという。 「省エネでCO2を減らすのは大変結構なことで続けるべきだと思います。しかし、CO2と温暖化を結び付ける枠組みのなかで、日本が貴重な国の富と技術を決定的に奪われるとしたら、いたたまれません」と氏は嘆く。 地球温暖化は、その基本的問題さえ解明されていない新しい学問であるこ