アウトドアシーズン本番を迎え、気になるのがマダニが媒介する新種の感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」だ。厚生労働省によると今年だけで13人が感染し3人が死亡。2005年以降の累計は分かっているだけで患者24人、死者10人に達している。今のところ発生は中四国地方以西にとどまっているが、専門家は「近畿や東日本で患者が出てもおかしくない」と警戒を呼びかける。【藤野基文、大山典男】 SFTSは09年、中国で原因不明の感染症として報告され、11年にマダニが媒介する新種のウイルスが原因と判明した。国内では、山口県で昨年秋に亡くなった女性がSFTSウイルスに感染していたことが、死後の血液検査で今年1月に初確認された。その後、厚労省が過去にさかのぼって調べ、被害が10県に広がっていることが分かった。 潜伏期間は6日〜2週間。高熱や倦怠(けんたい)感、腹痛、嘔吐(おうと)、下痢、意識障害、口の