4日の寄り付きで、TOPIXは2009年3月12日に付けたリーマン・ショック後の安値698.46ポイントを一気に割り込んだ。当時と比べパニック感は乏しいが、欧州債務問題に加え、5月米雇用統計が下振れたことで米経済減速懸念が強まっており、海外勢だけではなく国内勢も新規の売りを出しているという。市場では「株価は底を抜けており、ここまでリスクオフムードが強くなると、ショートカバーも入れにくい」(大手証券株式トレーダー)との声が出ている。 目立つのはハイテク株の下落ぶりだ。ソニー<6758.T>が1000円割れ、パナソニック<6752.T>が500円割れと日本を代表するハイテク企業の株価が次々と大台を下回った。ロイターデータ(株式分割考慮後)によると、いずれも1984年以降で初めてとなる。「アジア勢の台頭についていけない日本企業の苦戦を示している。人口が減少しても一人当たりの生産性が上がればカバー