日本でもファンの多い『聖☆おにいさん』は、ほかの言語ではすでに翻訳されており、もっと早く英語版が登場していても不思議ではなかった。ではなぜ、本作はアメリカ市場に進出するまでにこれほど遅れをとったのだろうか? 『聖☆おにいさん』は2006年に講談社「モーニング・ツー」で連載が始まり、アニメや実写ドラマ化もされた人気マンガです。 主人公は宗教界の大物(?)キリストとブッダ。ふたりが東京の郊外・立川で同居しながら一緒に過ごす日常をコミカルに描いた同作は、連載開始当初から大きな話題になりました。作品を味わうためには多少知識が要求されるものの、基本的には他人を貶めない“癒し系”ギャグの面白さに加え、次々と登場する宗教界の有名人物たちの魅力もあって、連載開始から10年以上経っても衰えぬ人気を誇っています。 その『聖☆おにいさん』の英語版が、今年2019年4月に初めて出版されました。実はこの出版は少し異