【ワシントン=山田哲朗】世界のスーパーコンピューターの性能を競うランキングで、中国が初めて1位を獲得する見通しとなった。 米紙ニューヨーク・タイムズなどが報じた。来月正式発表される。 このスパコンは、中国の国防科学技術大が開発した「天河1A」。1秒当たり2507兆回の計算能力を誇る。現在トップの米オークリッジ国立研究所のスパコン「ジャガー」の1・4倍の速度となる。 ランキングは米国の大学などが調べ、半年ごとに発表している。日本が2002年にNEC製「地球シミュレータ」で首位を奪い、衝撃を受けた米国はスパコン投資を増強。04年以降は首位を守ってきた。 日本勢では現在、日本原子力研究開発機構のスパコンの22位が最高。昨年の事業仕分けでは、次世代スパコンの開発が削減対象になり、仕分け人だった蓮舫行政刷新相の「2位じゃだめなんですか」の発言に、科学界が猛反発した。